家計簿を付ける時に悩む、食費と外食費を分けるのか問題。
私は食費と外食費を分けて考えることはしていません。
その理由は人には「心の財布」があり、同じ食事でも時と場合により、財布を使い分けているとされているからです。
旅行だと何故か予想以上の出費をしてしまいますよね・・・
その理由は「心理会計」にあるとされています。
心理会計ってなに?
人には「心理会計」というのがあります。
例えば、お家で飲むビールは500ml缶で大体250円くらいでしょうか。
居酒屋さんで同量の中ジョッキを飲めば600円くらいでしょうか。
この600円という金額は高くもないし、外食なら普通か、と思いますよね。
でも、スーパーで500ml缶が600円で売っていたら、「高い!」と思って買う人はいないと思います。
つまり、お家で飲むビールは260円が普通で
外で飲むビールは600円が普通。
なんかおかしくないですか・・・?
両方とも同じ「ビール」なのだから、価格差があるのは変ですよね。
これが「会計心理」です。
こういう話をすると外食だと店員さんのサービス料が含まれてるから〜と言い出す人がいるかもしれません。
お高いBARなどに行くと1杯1000円とかしますよね。
でもこの他に10%とか20%とかサービス料も取られます。
ということは、店員さんへの料金は別に払っているのにもかかわらず、1杯1000円という価格を「まぁそのくらいするだろうな」と判断しているのです。
不思議ですね。
会計心理があるから浪費しやすい
お金はお金であり、価値は同じであるにもかかわらず、 心の中で区別し、使い方を変えてしまうのです。
つまり、食費は「生活必需品」であるから財布の紐が硬く、外食費は「贅沢」だから財布の紐がゆるい。
旅行で予想以上にお金を使い過ぎてしまうのは、支出項目が「生活必需品」ではなく、「娯楽」や「贅沢」などの特別支出に値すると心の財布が判断してしまうからです。
ギャンブルで儲けたあぶく銭や税還付金は「元々は無かったお金」のため、それを使っても「損失」として見なされにくいので、一気に使い果たしてしまう傾向があるのです。
食費と外食費を一緒に考えれば節約になる!?
食費と外食費を分けて考えていた場合、どうなりがちか考えてみます。
今週は仕事疲れたから外食しよう。
外食費予算は5000円なんだけど、少しオーバーしちゃって6000円になっちゃった・・・
その次の日、スーパーに買い物に行った時、昨日外食費を使い過ぎちゃったから、鶏もも肉じゃなくてむね肉にして300円節約しよう!
経済学的に言えば食費300円の節約では、オーバーしてしまった外食費1000円の補填にはなりません。
それでも節約した気分になってしまうのは、食費と外食費を別の口座と考えており、外食費は使い過ぎてしまったけど、食費は節約したからです。
これによって「節約してるのにお金が貯まらない」という状態になってしまうのです。
ということは、「生活必需品」と「贅沢」を一緒に考えると、お財布の紐が硬くなるじゃないの?
と思ったことが、私が食費に外食費を含めて計算するようになった理由です。
例えば、今日は家族で回転寿司に来て、ビールでも頼もうか!(贅沢をしようか)と思った時に・・・
「おやおや?600円!?これ家で飲めば250円か・・・やめておこう!」
こんな風に節約になっています。
普段お家では600円のビールを高いと感じても、外食では600円のビールを高いと感じません。
つまり、シチュエーションが変わるだけで価値が変わってしまうのです。
これがお金の合理的な判断ができなくなってしまう、会計心理なのです。